膣内フローラの検査を受けてフローラが乱れていたとわかったらどう治療をするのですか?という質問を最近多く受けます。
急に暑くなってきて、ムレなども起きやすくなってきていて、男女共にデリケートゾーンの不快感が増えてくる時期ですよね。ニオイや痒みが悩みになってきて、特に女性は膣内フローラの乱れが心配になってくる時期でしょう。
膣の中は暗くてあったかくてジメジメしてて、雑菌にとってはとても居心地のいい場所です。善玉菌のフローラバランスが乱れると、すぐに雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。
雑菌が繁殖すると、おりものが増えたり、痒くなったり(膣カンジダ症の可能性あり)、においが気になったり(細菌性膣症の可能性あり)と不安な症状が増えてきます。
そこで、「膣内フローラチェックを受けて、フローラの乱れがわかったらどうしたらいいの?」という質問に答えていきたいと思います。
まず、膣内フローラの乱れ=病気、STD(性感染症)、性病と考える方も多いかと思いますが、必ずしもそうではありません。よく考えてみてください。腸内フローラのバランスが乱れていると、どうなるでしょう?
お通じが悪くなったり、おなかがガスだらけになったり、なんだかすっきりしなかったり、おならやうんちのニオイが気になったり。。。でも、「じゃあ治療しよう!」というよりは、まず環境を整えよう、腸活しよう!と思いますよね。
膣内フローラも、そんな感じなのです。
腸内環境を整えるために乳酸菌などのプロバイオティックスを積極的に取ったり、発酵食品をとったり、お白湯をのんだりと、いろいろできることはありますよね。私はヨガのポーズでねじりのポーズや内臓を刺激して活発にさせる運動とかもすごく効果があると思っています。
腸内が活発になると、デトックスされ始めたせいか、少しお腹が緩くなったり、吹き出物が出たりといった好転反応も見られたりとか、あるあるですよね。
膣内フローラも、本当にそうなんです。
膣内フローラも腸内フローラと一緒で、悪玉菌が増えてしまうと、ニオイが気になったり、カンジダなどのカビ菌が繁殖し始めたりして、不快な症状が出てしまうのです。乳酸菌などの善玉菌を補給してあげることで悪玉菌の異常増殖を抑えられるようになってきます。
甘いものや体のバランスを崩してしまうような食事も、腸内と同じで膣内のフローラバランスを崩してしまうのです。糖質はカンジダや悪玉菌の大好物ですよね。
そして、ストレスや疲労は体の免疫力や自己防衛力を下げてしまうので、雑菌が入ってきたときにその増殖を抑える体の働きを落としてしまいます。
それでは、膣内フローラが乱れているときに、どんな対処をしていったらいいのか、具体的に見ていきましょう!
目次
膣内フローラが乱れているときの対処方法
腸内環境を整える
腸内環境は体の健康の基本です。腸内で善玉菌が元気ならば、膣内でも善玉菌が元気である可能性が高いです。発酵食品やプロバイオティックス、腸内環境をよくする運動をしていくことで、膣の環境も良くなります。
膣洗浄をしない
腸内環境が乱れているな、、、と思っても、まず腸内洗浄はしないですよね。腸内洗浄もですが、膣洗浄をしていっときは気持ちがいい気がしますが、実は善玉菌まで全て洗い流してしまうので、逆効果なのです。膣洗浄はどのタイミングでしてもメリットがないものですが、とくに膣内フローラが乱れているときに、膣内洗浄をすることは悪化を招くのみなのでお勧めしません。膣の中はそっとしておいてあげるのが一番です。
石鹸で洗いすぎない
清潔にするのは大事です。でも、善玉菌まで洗い流してしまっては、膣のバリア機能が低下して、雑菌が入り込みやす状態になってしまいます。デリケートゾーンの洗浄も同じです。石鹸を使ってデリケートゾーンを洗うことによって、外陰部の善玉常在菌が除去されてしまい、膣の中にばい菌が入りやすくなってしまうので、デリケートゾーンが気持ち悪い時はぬるま湯で優しく流す程度にしましょう。
通気性のいい肌着をつける
私はコットン100%の肌着がお勧めですが、速乾性のあるものの方がムレを防げると感じる人も多いようです。自分の肌に合ったもので良いですが、なるべくムレを防ぎ、肌に刺激の少ないものをつけましょう。デリケートゾーンの調子が悪い時は、パンティーライナーなどではムレて逆効果なので、まめに肌着を取り替えるようにしましょう。お家にいる時は、なるべく締め付けの少ない服装がより良いですね。
パンティーライナーを使わない
パンティーライナーは清潔に保てるような気もしますが、通気性が悪く、ニオイや雑菌の繁殖の原因になります。使い捨てのパンティーライナーではなく、布パンティーライナーやハギレ使い捨てパンティーライナーも試してみてくださいね。ハギレ使い捨てパンティーライナーとは、柔らかい使い古したTシャツやタオルを小さく切って、パンティーライナーがわりにするのです。一回使ったら捨ててしまうので、縫う必要もありません。気になるようだったら、断面を中にして折って使えばOK!通気性もいいし、汚れたらそのままゴミ箱に入れてしまえばいいのでとても楽です。
しっかり休む
ストレスや疲労は免疫力を低下させて、雑菌が繁殖しやすい体にしてしまいます。発酵食品や繊維の多い野菜など、健康的な食事をして、よく休むようにしましょう。
糖質を少し抑える
糖質は雑菌の大好物です。デリケートゾーンが辛い時は、少しだけ緩糖質オフをしてみるだけでもだいぶ楽になることもあります。体の声をしっかり聞いてあげましょうね。
適度な運動をする
適度な運動をすると、体の中に酸素が行き渡り、また、結構が良くなって雑菌の排除に必要な攻撃細胞(好中球)が雑菌の元へ集まりやすくなる、そして新陳代謝が良くなることにより、不要物の排除がしやすくなるので、適度な運動は秩の自浄作用を高めてくれます。
色々やってみたけどおりものがまだ気になる
膣内フローラを整えるために、いろいろなことをやってみたけどおりものがまだある、おりものが増えた気がする、、、そう感じる方も多いと思います。それはなぜでしょう?
膣内フローラが整ってくると、悪玉菌を追い出そうと膣の自浄作用が活発になります。そうすると、膣の中の雑菌を攻撃し始めるのでその残骸の排出が必要になってきます。それがおりものなのです。もちろん、感染症によるおりものもありますが、膣の自浄作用の産物がそもそもおりものなのです。
だから、膣内フローラを整え始めたらちょっとおりものが増えた、というときは、好転反応という場合もあります。「あ!頑張って綺麗にしてくれている!」と思って、しばらく(数日から次の生理が終わるくらいまで)、様子を見てみましょう。
生理の後は膣の自浄作用がとても強くなります。膣内フローラの乱れが落ち着く良いチャンスなのです。膣内フローラが乱れてる!とわかったら、ここに述べたような対処方法を次の生理が終わるまで試してみましょう。しっかり落ち着くまで3サイクルくらいかかってしまうこともありますが、大事に大事にゆっくりおちついて膣内フローラを整えていきましょうね。
実は大抵の膣カンジダもこの方法で治ってしまうのですよ!
もしも、この方法を試しても落ち着かなかったら、次はお薬の力が必要なレベルの乱れなのかもしれませんので、かかりつけの産婦人科に相談しましょう。
黄緑色や茶色っぽいおりもの、生理以外の出血やお腹や膣に痛みがあるようだったら、膣内フローラの乱れだけではなく、性感染症や子宮頸がんの可能性もあるので、すぐにかかりつけの産婦人科を受診しましょうね。
膣内フローラや膣内フローラチェックについてよくわからないことがあったら、アイラボの無料電話相談でお気軽にお尋ねくださいね。