クラミジアで卵管が癒着してしまうと、不妊症の原因となってしまうことがあります。
女性にはなかなかわかりやすい症状がないクラミジア。知らない間に感染し、長い間感染していたことによって不妊症になってしまっていることがあります。
結婚をして、妊活を始めたのになかなか子供ができずに原因を色々調べて行ったら、気がついていなかったクラミジア感染によって卵管が癒着していたとわかることがあります。
卵管の癒着とは何か、クラミジアによってなぜ卵管が癒着してしまうのか、どうしたら予防できるのかについて今日はお話ししたいと思います。
目次
卵管の癒着とは
医療系のテレビドラマの手術のシーンで、『癒着がひどいなぁ』とよく耳にされると思います。癒着とは、組織がなんらかの原因でその組織同士や周りの組織とくっついてしまうことです。
卵管の癒着とは、卵管の内部の組織がくっついてしまうことです。
卵管はとても細いチューブ状なので、表面の組織がくっついてしまうとその管が閉じてしまいます。管が閉じてしまうと卵子や精子が通過できなくなり妊娠できなくなってしまいます。
クラミジアによってなぜ卵管が癒着するの?
クラミジアは膣の中や子宮の入り口に感染します。感染が続くと、クラミジアはどんどん体の中に向かってその感染を広げていきます。
女性の場合は子宮の中から卵管、卵巣へと広がり、重症の場合は腹腔内にも広がることがあります。男性は尿道から感染し、精巣や膀胱へと感染が広がります。
クラミジアに感染した組織は炎症を起こします。卵管にある細胞は卵子を子宮に届ける際に、卵子を玉送りのように動かしていくために毛が生えています。この細胞が炎症を起こすと毛が抜けてしまい、管の中の細胞同士がくっついてしまうことがあります。また炎症によって傷ついてしまった細胞を修復する過程で細胞同士がくっついてしまうこともあります。これがクラミジアによる卵管の癒着です。
クラミジアによる卵管癒着を防ぐには
卵管が癒着してしまうまでにはかなりの時間がかかります。クラミジアに長い間感染し続け、卵管で慢性炎症が起こることによってゆっくりと毛が抜け、ゆっくりと癒着のプロセスが進むからです。
クラミジアで卵管が癒着してしまうことを予防するには、クラミジアの感染を早期に発見し、慢性炎症を起こしてしまう前に、クラミジアが子宮の中や卵管に届いてしまう前に治療をして完治することです。
クラミジア:女性の症状
さらさらした水っぽいおりものが増える
性交後の軽い出血
性交痛
下腹部の痛み
不正出血
無症状
クラミジア:男性の症状
尿道のかゆみ・不快感・違和感・痛み
膿み
微熱
無症状
クラミジアの症状は女性にはとてもわかりにくい症状です。症状がなくても、ちょっと心配になった時、もしくは検査を受けるタイミングの時にはきちんと検査をして、クラミジアの感染がないことを確認しておきましょう。
検査を受けるタイミングや頻度に関しては、こちらのブログ『性病検査を受ける頻度』も参考にしてみてくださいね。
明らかな症状がないから病院に行きにくい、と思った時は郵送検査をご活用ください。自宅で誰にも知られずにこっそり検査をすることができます。
クラミジア感染の早期発見のためにおすすめの検査はこちらです。
女性用:膣と咽頭のSTDチェックはこちらから
女性用:女性のリンクラチェックはこちらから
今回は女性を中心にクラミジアによる卵管癒着のお話をしましたが、男性もクラミジアの慢性感染が精巣に広がることにより、精子の生産や流れに支障をきたし男性不妊を起こす事もあります。男性もしっかりと検査をしておかないと、女性に感染させて不妊症にさせてしまうかもしれないだけではない、自分が不妊症になってしまう事もあります。
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クラミジアは1人だけ治療しても相手に感染がある限りまた感染し続けてしまいます。クラミジアの検査はパートナーも一緒にして、治療が必要な時は一緒に治療することが大切です。
また、一緒に検査する時はペアキットがお得でお勧めです。
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クラミジアはまめに検査をして、慢性炎症を起こさないようにしていきましょう。また、淋病の感染でも同じようなことが起こるので、心配な時は必ず淋病とクラミジアはセットで検査しましょう。