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ベセスダ分類

ベセスダ分類とは、子宮頸がん細胞診検査の検査結果報告の分類で、細胞診断と治療基準のガイドラインです。これは、世界共通のガイドラインで、どこの国でも臨床医が迷うことなく同じ基準の診断と治療ができるようにという目的で作られました。

ベセスダシステムは子宮頸がんに関連する「上皮内病変」の診断のみで使われるので、「上皮」におこらない子宮筋腫や子宮内膜症などのその他の子宮の疾患に関してはベセスダ診断対象にはなっていません。

ベセスダ分類(ベセスダシステムとも言います)では細胞診の検査結果により臨床医が行う処置が決められています。今回はそのベセスダ分類を詳しく見ていこうと思います。

細胞診の判定基準 ベセスダシステムの説明 

ベセスダ分類:NILM

ベセスダ分類のNILMはNegative for Intraepithelial Lesion or Malignancy の頭文字をとったもので、「上皮内病変もしくは悪性がありません」と言う意味です。

NILMは、異形成を含めた子宮頸がんに心配な細胞は見られませんと言う意味です。
ただし子宮頸がんの心配はないけれど、カンジダやトリコモナス、細菌性膣症、萎縮性膣炎、膣炎などの変化がある場合も、NILMになります。

 

ベセスダ分類NILMと診断されたら

ベセスダ分類NILMと診断された時は、その時点でHPV感染や子宮頸がんが疑われるような細胞が見られないということなので、1−2年後に定期検診を受けましょう。

 

ベセスダ分類:ASC-US

ベセスダ分類のASC-USはAtypical Squamous Cells of Undetermined Significance の頭文字をとったもので、「意義不明な異型扁平上皮細胞」と言う意味です。

意義不明な異型扁平上皮細胞」とは、正常とは言い切れない異型細胞が確認できるけど、それがHPV感染による変化なのか、その他の炎症性変化(カンジダや膣炎などにより細胞が反応している状態)なのか、区別することが難しい細胞です。このように判断が難しい細胞が見られるときに、ASC-USが使われます。

細胞だけではHPVの感染があるかどうか確定できないので、ハイリスクHPVの遺伝子検査をして確認をするため、検診結果では「要精密検査」や「要医療機関受診」という区分になります。

でも、HPVの感染があるのかないのかをはっきりさせるためなので、HPVの感染がないという結果も多くあります。「がん」には程遠い状態ですので、不安にならずにHPVの遺伝子検査を受けて感染の有無をはっきりさせましょう。

ベセスダ分類ASC-USと診断されたら

ベセスダ分類ASC-USと診断されたらHPV検査をしておくのがお勧めですが、医師の方針により2種類の経過観察方法のうちどちらかが行われます。

① HPV検査を行う
   HPV検査の結果、HPV感染が見られる(陽性):コルボ診と組織検査
   HPV検査の結果、HPV感染が見られない(陰性):1年後に細胞診検査とHPV検査

②HPV検査を行わない
   6ヶ月以内に細胞診検査

「ASC-USで精密検査を受けに行ったら何もないと言われた。診断が間違っていたのでは?」と不安時感じる方が多くいます。これは診断ミスなのではなく、複数の理由が考えられますが、以下の2つの理由がほとんどです。

1:最初の検査から精密検査までの間に、免疫力によってHPVが排除されて自然治癒したために、ASC-USと診断された異型細胞がなくなった。

2:とても少ない量のASC-USの細胞は子宮頸部の表面的にだけある場合が多いので、最初の採取の際にすべて擦れて取れてしまった。

こちらの記事も合わせてご参照ください: 子宮頸がんの精密検査に行ったら、なんでもないって言われた!

 

ベセスダ分類:LSIL

ベセスダ分類のLSILはLow-grade Squamous Intraepithelial Lesion の頭文字をとったもので、「軽度の扁平上皮病変が見られます」と言う意味です。軽度異形成、CIN1とも言われます。

ハイリスクHPVに感染していることが確認でき、その細胞変化の度合いが軽度な状態です。
ハイリスクのHPVに感染しているので、経過観察をしていくことはとても重要ですが、まだ子宮頸がんから程遠い段階で、体の免疫力でまだ大部分のHPVが自然に排除され治癒していきます。

80〜90%の女性は一生のうちに一度はHPVに感染すると言われている時代です。HPVに感染しているからといって必ずがんになるわけでもありませんし、決して恥ずかしいことでもありません。

医師の指示に従いしっかりと経過観察を行いましょう。

ベセスダ分類LSILと診断されたら

精密検査が必要になります。
コルボ診や組織検査でLSILであることの確認、他に悪い場所が隠れていないかなどの検査をします。

 

ベセスダ分類:ASC-H

ベセスダ分類のASC-HはAtypical Squamous Cells, cannot exclude a High grade squamous intraepithelial lesionの頭文字をとったもので、「高度異形成を否定できない異型扁平上皮細胞」と言う意味です。

ハイリスクHPVの感染が確実に見られ、次のHSILというがんの一歩手前、もしくは初期のがんを否定できない細胞が見られるけどはっきりと診断できる十分な細胞が見られない時にASC-Hが使われます。

ASC-HはASC-USと違、前がんもしくは初期がんの可能性が高い細胞が見られるので注意が必要な診断です。医師の指示に従い正しいタイミングでしっかりと精密検査を受けましょう。

ベセスダ分類ASC-Hと診断されたら

精密検査が必要になります。
コルボ診や組織検査でHSILの細胞があるかどうかの確認、他に悪い場所が隠れていないかなどの検査をします。

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ベセスダ分類:HSIL

ベセスダ分類のHSILはHigh Grade Squamous Intraepithelial Lesionの頭文字をとったもので「高度の扁平上皮病変がみられます」と言う意味です。

HPV感染による細胞の変化ががんに向かって進み、前がん、非浸潤性か浸潤性の初期がんの細胞が確認された状態です。

HSILの診断がついた場合、組織検査が必要となります。この組織検査を行う事で前がんの状態か浸潤性がんがあるのかがわかります。まれにですが、この組織検査で浸潤癌が見つかることもあります。この段階の細胞診では浸潤しているかは分からず、組織をとってみないとわからないのです。

組織検査の方法として、子宮の入り口を円錐状に切り取り、現状確認されている疑わしき細胞を切除するという円錐切除術という手術を行います。

この手術後、病変部位の取り残しがなければ追加の治療は通常不要になります。
しかし、手術後の病理診断によってさらに深い部分に病変組織が見られたり、がんの浸潤が発見された場合には追加治療が必要となります。

円錐切除術は子宮の一部を切除する事になるので、今後妊娠が出来ないと不安に思われる方もいらっしゃいますが、この手術は将来赤ちゃんができる部分には傷ができないので、基本的にまだ妊娠することは可能です。

HSILはLSIL寄りのもの(中等度)から、すでにがん細胞が表面的に出来始めている状態(上皮内癌、微小浸潤癌)まで広い範囲が含まれており、とても重要な診断です。HSILといわれたら、早めに受診しましょう。

 

ベセスダ分類HSILと診断されたら

精密検査が必要になります。
浸潤がんの可能性もあるので、必ず医師の指示に従い組織検査を受けましょう。

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ベセスダ分類:SCC

ベセスダ分類のSCCはSquamous Cell Carcinomaの頭文字をとったもので、「扁平上皮癌」と言う意味です。

細胞診で浸潤癌と認識できる癌細胞が確認される状態です。

組織検査を受けて進行期がどのレベルまで進んでいるかの確認を受け、手術などの治療を開始します。

 

ベセスダ分類SCCと診断されたら

直ちに受診、組織検査を受け治療を開始しましょう。

 

ベセスダ分類:AGC

ベセスダ分類のAGCはAtypical Glandular Cellsの頭文字をとったもので、「異型腺細胞」と言う意味です。

子宮頸がんのほとんどは扁平上皮という組織にできる扁平上皮がんですが、子宮頸がんの10〜20%は腺細胞に起きる腺がんという種類もあります。

AGCは子宮頸部腺細胞の異常が見られる場合に使われる診断で、子宮頸部の奥の方の細胞がHPV感染を含め何らかの反応もしくは異常を示しているときに使います。

また、閉経後の女性の子宮頚部細胞診に子宮体部の細胞が見られた場合もAGCが使われます。

AGCが出た場合は、子宮体がん検診の対象になってきます。

 

ベセスダ分類AGCと診断されたら

医師の指示に従いコルポ診、組織検査、内膜細胞の検査を受けましょう。

 

ベセスダ分類:まとめ

ベセスダ分類と子宮頸がん細胞診検査について、細かくお話ししましたがみなさんお気づきでしょうか。これだけの細かい診断分類の中、確実にがんなのはSCCのみです。それ以外の段階の診断が出た場合は確実に浸潤癌となるまでにまだまだできることがあるのです。

子宮頸がんへの道のり

HSILというギリギリの段階でも、まだ円錐切除術を受けることによって完治することが可能なだけでなく、将来赤ちゃんを産める可能性も手放さずに済むのです。

これだけしっかりとがんになるまでの段階が理解され、分類されている子宮頸がんだからこそ、これだけ予防や早期発見できるチャンスがあるのです。

関連記事:子宮頸がん検診で引っかかる確率

子宮頸がん検診は女性にとってとても抵抗のある検査ではありますが、定期的に受けることによってSCCになる前に見つけられる可能性がとても高い検査です。一般的にハイリスクHPVに感染してからSCCになるまでに5−10年はかかります。1−2年に一度、しっかりと定期検査を受けていたら、その前のどこかで見つけられるのです。

関連記事:ASC-USは治る?

子宮頸がんはHPVワクチンを受けることによって予防することもできます。ワクチンを含め、子宮頸がんを予防できる方法に関して詳しくはこちらの記事『子宮頸がんはやり過ぎの人がなる病気』もご参照ください。

最後になりますが、子宮頸がん検査を病院で受けることに抵抗があって検査を受けられないでいる方は、是非アイラボの自宅から始める簡単検査をご利用ください。

 

 

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男性は子宮頸がん検診のように定期検診がないのでなかなか難しいですが、男性も定期的にHPV検査をすることで大切なパートナーを守ることができますね。

 

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記事監修

もかちゃん

もかちゃん
臨床検査技師、細胞検査士、国際細胞検査士

国際細胞検査士の資格を活かし、日本とアメリカにて検査士として長年勤務。
海外の事情も知るからこそ出来る、日本とアメリカの子宮頸がんや性病に関する知識・医療体制の違いや性教育の違いについてなど、幅広く情報を発信しています。

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