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HPVワクチンが男性も接種可能になります

男性がHPVワクチン 子宮頸がんは女性特有病なのになぜ男性が子宮頸がんの主因となるハイリスクHPVのワクチンを受けるのでしょうか。

今月4日、厚生労働省はHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染を防ぐHPVワクチン、ガーダシルが男性への使用を認めることをようやく承認しました。

ガーダシルは日本では子宮頸がんワクチンで女子がうけるワクチンとしての認識が強く、また副反応に関する多くのメディア情報のため、その認識はあまり良いものではなく残念ながら接種率は海外に比べとても低くなっています。

 

男性がHPVワクチン 検査士ダイアリー HPVワクチン男性も接種可能になりました

 

 

男性がHPVワクチン 受ける理由

HPVワクチンは日本では子宮頸がんワクチンとしての名称が根付いてしまいました。しかし、本来は子宮頸がんのほとんどがHPVというウイルスの感染により発症するということがわかったことより、そのHPVに対するワクチンができれば予防ができるということで開発されたワクチンで、子宮頸がん特有ではなく、HPV特有のワクチンになります。

近年、HPVが原因になるがんは他の臓器でも見つかってきています。子宮と同じく性器付近の膣がん、外陰がん、陰茎がん、肛門がんの他に、中咽頭がん(のど)や鼻腔がんやその付近の粘膜のがんに関係があることがわかってきました。

男性がHPVワクチンを受ける理由は大きく分けて二つになります。

女性パートナーにHPV感染させないようにすることで子宮頸がんから守る(相手を守る)

陰茎がん、肛門がん、中咽頭がん、鼻腔がんのうちHPVが原因のものを予防する(自分を守る)

男性がHPVワクチンを受けることは、自分と大切なパートナー、二人とも守れることにつながるのですね。

 

男性がHPVワクチン 受けるタイミング

HPVワクチンの推奨年齢は男女共にCDCでもWHOでも9−14歳とされています。CDCは11−12歳を目標にしているので、アメリカでは11歳の健康診断で提供されることが多いようですが、9歳より提供している小児科も増えてきているようです。

なぜこの年齢なのかというと、HPVは性行為で感染するとされているので、初体験の前に2度の接種を済ませておくことが大切になってくるからです。

近年の初体験の若年化に加え、若い免疫システムの方が抗体の生産力、維持力が強いということで9歳からとさらに推奨年齢が下げられました。

ちなみに私の息子は小学校4年生なので、ちょうど対象年齢に入りました。それなので、アメリカの小児科医に二人で直撃インタビューをしてきたので、そちらをまとめたブログ、『アメリカではHPVワクチンは「9歳から12歳まで、男女ともに」を推奨』もぜひ読んでみてくださいね。

4年生男子親子の率直な疑問とそれに関するアメリカの小児科医の回答をご紹介しています。

ちなみにうちの子はこの後自分で決めて、第一回の接種をしてきました。

 

HPVワクチンは痛いって本当?

私はもう対象外な年齢なので実体験をお知らせすることはできませんが、実際にガーダシル9を接種した息子の実体験をご紹介いたします。

HPVワクチンの成分は他のワクチンと少し異なりどろっとした液状なのだそうです。そのため、注射をするときの違和感や痛みは確かに他の予防接種に比べて痛みが強かったようです。

予防接種も採血も、何の問題もなくこなせる息子もHPVのときは『痛い!!!』と言っていました。それはあらかじめ、『これは痛い注射だからね』と言われていたせいもあるのではないかとも思う反面、確かにいつもと顔つきが違いました。

アメリカではHPVワクチンは「9歳から12歳まで、男女ともに」を推奨』でも触れましたが、その痛みにより一時的にふらついてしまう人もいることより、接種後15分間は診察室で待機ということになりました。痛い痛いと言いつつも泣いたりすることもなく、15分おかしなギャグを一人で言って楽しく過ごしていたのでその程度の痛みだったのかと思っています。

痛い、痛い、という声が聞こえてきながらも登校していき、帰宅後もしっかりお友達と外で遊んできましたが、いざ夜になるとさすがに痛さが感じられるようになってきたらしく、珍しく私にひっついてソファーでゴロゴロとしていたいとお願いをしてきて、あ、本当に痛いのね、と思いました。

就寝時も痛いからさすってといつもよりも甘えん坊になっていました。そんな感じに次の日も過ごし、3日目には『もう痛くない!』といつものピンピンとした彼に戻りました。

結果的に、他の予防接種に比べたら痛いのかなぁ、という実感です。ちなみに、来年の2回目の接種はもうしたくないとも言っております。(笑)

 

「HPVワクチンが男性も接種可能になります」のまとめ

今回男性に承認が下りたのはガーダシル4価。つまり、4種類のHPVの型が含まれているものです。4種類といっても実はハイリスクの癌に関わっているのは2種類で、あとの2種類は性感染症であるイボに関連がある型です。2種類のハイリスク型(16と18型)のワクチンで守れる確率は70%程度と言われています。

海外ではガーダシル9価が当たり前なのに、というか、もうガーダシル4価の選択肢はアメリカではないくらいなのに、なぜ日本はこれから4価を導入していくのでしょうね?9価はハイリスク型が7種類ということになり、90%以上のHPV関連癌から守れる効果があるとされているのに、なぜこれから4価なのか日本政府の考えるところの理解が難しい部分ですね。

せっかく痛いのを我慢して将来の自分と大切なパートナーを守るためのワクチン接種をするなら少しでも効果の高いものがいいですよね。

そして忘れてはいけないのは、女性はHPVワクチンを接種していてもセックスをするようになったら定期的に子宮頸がん検診を受けるということです。先ほどから述べているように、ガーダシル4では70%程度、ガーダシル9では90%程度の予防率となります。それは、まだまだ発見されていないハイリスク型のHPVがあったり、HPVに関係ない原因だとされている子宮頸がんもあり得るからです。

それなので、HPVワクチンを受けていても、定期的に検診を受けて、細胞の異常がない確認をすることがとても大切です。

HPVワクチンと定期的な検診で、子宮頸がんは90%以上予防が可能になります。予防ができるがんだからこそ、できることをする意義があると思います。そして、子宮頸がん検診の受診率も先進国で最低の日本だからこそ、ワクチン接種も大事なのかなと思っています。

また、特にHPVワクチンで一番不安なことは副反応。安心してHPVワクチンの接種を受けるためにも、自分でしっかりと担当医に質問し、正しい科学的エビデンスを理解し、納得した上で決断しましょうね。

HPV接種対象年齢になったら、セックスについて、性病について、妊娠について、そんな性教育をご家庭でしっかりと話し合ういい時期でもあると思います。そのようなことをしっかりと話し合い、理解したうえで将来の自分のためにどうしたいか、本人がしっかりと考えて納得して決められたらいいですね。

記事監修

もかちゃん

もかちゃん
臨床検査技師、細胞検査士、国際細胞検査士

国際細胞検査士の資格を活かし、日本とアメリカにて検査士として長年勤務。
海外の事情も知るからこそ出来る、日本とアメリカの子宮頸がんや性病に関する知識・医療体制の違いや性教育の違いについてなど、幅広く情報を発信しています。

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