図の引用:http://www.shikyukeigan-yobo.jp/check.xhtml
さて、みなさん、子宮頸がん検診受けていますか?今日は世界と比べて日本の子宮頸がん検診の受診率の低さについて、お話ししたいと思います。
目次
世界の女性は実はみんな検診を受けていた!
と言っては大げさですが、日本はやっぱり低いですよね。ではそれはなぜなのでしょうか。
あたりまえのことだから
そうなんです。海外では当たり前のことなんです。何も症状や心配事がなくても、年に一回は婦人科に行き、検診を受ける、それは当たり前のこととして認識されています。それでも受診率が低いと感じ、積極的に電話をかけてまで「今年の検診を受けてください」という国もあるくらいです。日本の検診へ近くの低さも、国からの押しの弱さも重なり、このように低い受診率なのでしょう。
受けないといけないから
私はアメリカでの経験しかありませんが、婦人科でお薬や治療を受けるには、基本的な健康診断(身長、体重、血圧等)とともに、子宮頸がん検診(触診と細胞診)、乳がん検診(触診)を受けなければいけません。それも、年に一度です。
例えば、避妊のためにピルが欲しいとなると、まずこれらの検査をしないとお薬をなかなか出してくれません!もちろん例外もありますが、婦人科医よりかなりのプレッシャーは与えられます。でも、それも婦人科医としての責任をしっかり持っていてくれているいいことだと思います。
ほとんどタダでできる
アメリカではほとんどの健康保険は年に一度の婦人科検診がタダである、というのが基本です。これは、保険を提供する側として「癌になって治療するよりも、予防医学で早期発見した方がお金がかからない」、という金銭的な目的がメインではあるのですが、それだけ婦人科検診は効果的だという印でもあるかと思います。
保険の仕組みはちょっとよくわからないのですが、おそらく国からもこのサポートは保険会社に対してあると思います。
ほとんどタダ、というのには、アメリカの健康保険制度にはCo-Payというのがあって一回の受診で10ドル、などと決まっているのでそれは払わなくてはいけないからです。
恥ずかしいことではないから
これまでも、日本の国民性で性に関することは恥ずかしいこと、という認識の問題について触れてきていますが、まさにそんな認識はあまりないのです。友達同士で、「今年は行った?どうだった?」「あーピルの処方箋が切れるからまた検査受けなくちゃなー。めんどくさいなー」などなど、平気で日常的に飛び変わっています。当たり前のことになってしまえば、恥ずかしいことではないのですね。
子宮頸がんだけでなく、予防医学を積極的にするには
医療人としてその情報を発信していくのは私たちの使命です。そして、例えばその情報を電車の中でスマホで読んでいても恥ずかしくない!と思ってもらうことも大事なことなのです。
赤信号、みんなで渡れば怖くない!ではないですが、(渡らないでくださいね^^;)これからの日本を背負っていくみなさんが堂々と性について、がんについて、予防医学について話していける環境を、自分たちで作って行きましょう!私たちもできる限りお手伝いいたします!