子宮頸がん検診 ちゃんと定期的に受けていますか?前回の子宮頸がん検診はいつでしたか?
子宮頸がんは予防や早期発見が可能ながんで積極的に検診を行うことで、がんになる前に対処できます。あなたの心がけ次第で子宮頸がんはあなたの命だけでなく、将来生まれてくる命を諦めずにすむ可能性だって大いにあります。
子宮頸がんについて、そして子宮頸がん検診についてしっかりと理解することで、「検診が怖い」「検診が面倒くさい」「検診が恥ずかしい」という気持ちが少しでも取り除けることができたらなと思い、このブログを書いています。
目次
子宮頸がん HPV感染からがんになる確率
子宮頸がんのほとんどはハイリスク型のHPVというウイルスの感染によるものです。HPVのウイルスも風邪の菌やインフルエンザウイルスと同様に体の免疫力によって90%くらいは自然に排除されています。80~90%の女性は一生にうちに一度はHPV感染をしていると言われているくらい誰でも感染する可能性があるウイルスなのです。
そのうちがんへと進んでいくための持続感染(排除されずに感染の状態が続くこと)するのが10%程度とされています。でも、持続感染中でもまだ免疫により排除される可能性は十分にあり、最終的には持続感染している人のうち0.1~0.15%程度の人ががんにたどり着いてしまいます。つまり、HPV感染をした人1,000人に約1人ががんになる計算になります。
ただし、子宮頸がんの場合その仕組みがとてもよく把握されていること、ワクチンがあること、検診を受けることによりがんになる前のHPV感染の状態で発見できるという3本柱が確立されているので、HPV感染をしたとしてもがんになってしまう率をさらに下げることができるのです。
子宮頸がん検診 受ける理由
子宮頸がん検診を受ける理由はその3本柱の一つなのです。しかも最近はHPVの感染があるかないかを調べる検査もできるようになったので、さらに検診を受けることによるメリットが増えました。
細胞診検査を受ける理由:
子宮頸がん検診における細胞診検査では、子宮頸部の細胞を直接顕微鏡で観察します。HPVに感染した細胞は独特の細胞の変化をするので、がんからまだ程遠い段階でHPVの存在を目で確認することができます。
HPVに感染があっても細胞に変化がなければがんにまだ向かっていないということになります。またそれとは逆に、ハイリスクHPVの種類は今現在でもまだすべて発見され、すべての種類の検査ができるるわけではありません。まだ未発見のHPVやHPVに関係ない原因による癌化を始めた細胞を早く見つけるためにも、子宮頸がん検診における細胞診検査は必須です。
HPV検査を受ける理由:
子宮頸がんのほとんどはハイリスクHPVの感染によって起こることがわかったということは、HPVの感染がなければ子宮頸がんを発症する可能性もほとんどないということです。それなのでHPV検査の結果、感染がないとなれば子宮頸がんになる可能性はほぼないということになります。
ただここでとても大事なのが、今現在のHPV検査で検出できるHPVの種類はすべてのハイリスクHPVを網羅していません。つまり、検査できなかったハイリスクHPVにより、子宮頸がんを発症する可能性はあります。
また、HPVが関連していない可能性のある子宮頸がんや子宮体がん、卵巣がんなども細胞診検査によって見つけることができるので、HPV検査のみではなくきちんと細胞診検査もセットにして「子宮頸がん検診」としましょう。
子宮頸がん検診 受け方
子宮頸がん検診は以下の方法で受けることができます。自治体や職域検診の場合無料であったりもするので、うまく活用していくといいですね。
市区町村(自治体)検診:
厚生労働省では子宮頸がん検診は2年に一回、市区町村負担(自治体によって負担率は異なる)で問診、視診、細胞診、内診を行うように指導しています。申し込みや時期に制限があり、なかなかうまく受診できないという現状もありますが、なるべく自治体主催の検診を利用するとお手軽に受けられます。
職域検診:
会社での健康診断の際にオプションとして子宮頸がん検診を受けられる制度です。会社によっては家族検診でも会社負担で子宮頸がん検診を提供しています。市区町村検診同様、会社が負担してくれることが多いのでこちらも負担が少なく受けられます。
産婦人科で検診:
もちろんかかりつけ(かかりつけではなくても)の産婦人科医で検診を受けることもできます。病院によっては自治体の検診を受け付けているところもあるので、いつもの産婦人科で自治体の補助を受けられることも多いので、お知らせが来たらかかりつけの産婦人科でも検診が受けられるか確認しましょう。
郵送検査:
病院や検診にいくのは抵抗があるという方は郵送検査という選択もあります。郵送検査だと内診や触診はしてもらえないことがデメリットです。でも、細胞診検査やHPVの検査は受けることができるので、細胞に変化はおきてないか、HPVの感染はないかというチェックは十分にできます。病院や検診にいく時間がなかったり、恥ずかしいから検査を受けない、というのであれば、せめて自己採取の郵送検査で細胞とHPVの検査をしっかりとしておきましょう。
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郵送検査、自己採取検査の場合、「自分で採取をするのでちゃんと検査ができるのかな・・・」という不安はもちろんあるでしょう。
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子宮頸がん検診 まとめ
今回は子宮頸がんの基礎知識から子宮頸がん検査の受け方についてまでまとめてお話ししました。
子宮頸がんはその原因のほとんどがハイリスク型のHPVであるということ、HPVに感染した細胞を細胞診で見つけることができること、がんになる前のHPV感染の段階で見つけて対処できること、などから実際にがんになってしまう前の段階でその進行を止められる可能性が最も高いがんです。
ただし、HPV感染=がんではなく、その確率は0.001%程度。そしてそれは検診を受けることによってさらに下げることができるのです。
防げるがんだからこそ、しっかりと子宮頸がん検診を定期的に受けて、がんになる前の感染症の段階で見つけましょう。失わなくてもいい命、検診を受けて大事に守ってあげましょう。
ちなみに、男性もHPVの感染があるかどうかを知っておくことが持続感染を防ぐためにとても大事です。HPV感染、異形成、原因は彼氏? の記事も合わせて読んでみてくださいね。
そして、子宮頸がん=やりすぎ、ではありません。そちらに関しては、子宮頸がんの原因は「やりすぎ」?をぜひご覧ください。
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記事監修
もかちゃん
臨床検査技師、細胞検査士、国際細胞検査士
国際細胞検査士の資格を活かし、日本とアメリカにて検査士として長年勤務。
海外の事情も知るからこそ出来る、日本とアメリカの子宮頸がんや性病に関する知識・医療体制の違いや性教育の違いについてなど、幅広く情報を発信しています。