子宮頸がんの主因はハイリスク型HPVというウイルスで、セックスにより感染することがわかっています。それではなぜ子宮頸がんが咽頭がんに関係あるのでしょうか?
それは、オーラルセックスの一般化により、性器から口腔内、咽頭(のど)へのハイリスク型HPVの感染が広がっているからです。
のどはひだ状の組織が多く、入り込んだHPVが持続感染しやすい環境のようです。
そして、それはもはや女性だけのがんではなくなったのです。
今まではハイリスク型のHPVは男性の性器に感染、保有されることがあってもがん化することはほとんどないとされてきました。でも、その保有されたウイルスは女性の膣の中に運ばれ繁殖し、そのウイルスはオーラルセックスにより口に運ばれ、男女ともに咽頭がんのリスクを負ってしまうのです。
HPV検査は大切な女性を子宮頸がんから守るだけの検査ではもはやなくなったのです。子宮頸がんから守るため、そして、お互いを咽頭がんから守るため、女性だけでなく男性も積極的にハイリスクHPV遺伝子検査をしてほしいと思います。
記事監修

もかちゃん
臨床検査技師、細胞検査士、国際細胞検査士
国際細胞検査士の資格を活かし、日本とアメリカにて検査士として長年勤務。
海外の事情も知るからこそ出来る、日本とアメリカの子宮頸がんや性病に関する知識・医療体制の違いや性教育の違いについてなど、幅広く情報を発信しています。