尿道炎について
尿の通り道である膀胱から尿道口の先端までを尿道といいます。
その尿道にバイ菌が入り、尿道の表面でバイ菌が増えるに従って、白血球が増え、尿道に炎症を起こすことを尿道炎といいます。
- 雑菌(バイ菌)の繁殖
- クラミジア、淋病
- クラミジアや淋病がない場合はマイコプラズマやウレアプラズマの可能性もある
淋菌の感染がなくておこる尿道炎を非淋菌性尿道炎といい、尿道炎の70%占めます。その中でクラミジアの感染もない「非クラミジア非淋菌性尿道炎」が30%から50%あります。それでは、淋病でもクラミジアでもなければ、原因となるのはなんでしょうか?
その原因菌がマイコプラズマやウレアプラズマと考えられています。
日本では尿道炎を起こすマイコプラズマやウレアプラズマに関しては軽視する向きがあり、欧米に比べて検査や治療は遅れています。
性感染症学会等では“完治しにくい” “耐性菌がある”など、関心が高まっています。今後実態が明らかにされていくと思われます。アイラボの無料電話相談でもとても多い悩みです。
女性の尿道口(尿道の入り口)は位置や構造が男性とは異なり、膣・肛門と近いために病原菌だけではなく大腸菌などの腸内細菌が原因で起こる尿道炎や膀胱炎も見られます。
原因菌を特定するには、一般細菌(淋菌やクラミジアなどではない腸内細菌や化膿菌など)の検査も必要になります。
尿道炎の症状
男性の症状
尿道のかゆみ・不快感・違和感・痛み
うみ
微熱
無症状
女性の症状
尿道のかゆみ・不快感・違和感・痛み
残尿感
下腹部の不快感
尿もれや血尿
微熱
膀胱炎
無症状
尿道炎の検査
アイラボでは、検体を遠心分離した後、スライドガラスに塗り、パパニコロウ染色という方法で細胞を染めて(この一連の作業を標本作成と言います)、検体が適正に採取されているか、炎症があるかどうかを顕微鏡で確認しています。
顕微鏡で見てみると、検体が適正に採取されている場合は、正常な人でもある程度の細胞が観察できます。
しかし、検体が適正に採取されていないと細胞成分がほとんどありません。
不適性検体では正しい検査結果が得られませんので、この場合、アイラボでは再採取をお願いしています。
次に、炎症の有無とその程度を観察します。
上皮細胞(皮膚や粘膜の細胞)より小さな白血球が炎症を示す細胞です。正常でも数個程度は見られます。
軽い炎症を起こしていると白血球の数が増えてきます。
尿道から膿が出ているような状態では、どこもかしこも白血球だらけで、強い炎症を起こしていることがわかります。
尿道炎の治療法
尿道炎を起こしている原因によって治療方法が決定します。