目次
大量のおりものに腹痛、怖い!
以前に泣きながら相談の電話をかけてきた女性の話。おりものがひどくて、おりものシートをまめに変えないとスカートやパンツに滲み出てきてしまうほど。おりものシートが欠かせない毎日だそうです。そして最近始まった腹痛。不安な気持ちが溢れてしまったそうです。
スカートやパンツが濡れてしまうほどの大量のおりもの。その原因はなんなのでしょうか。彼女は検査をしたほうがいいのでしょうか。それとも、受診をしたほうがいいのでしょうか。
大量のおりものの原因
子宮頸がん
HPV感染によって起こる子宮頸がんがある場合は水っぽいおりものが増えるようです。それは、異物であるウイルスとがん化してしまった細胞を体から排除しようとする作用のためです。
また、ウイルス感染から細胞がガン化してしまっている部位が炎症を起こして、浸出液が多く出ている状態である場合もあります。
子宮腟部びらん
子宮腟部びらんは、子宮頸部が膣内に露出している部分で、膣内の酸や雑菌に触れたり、性交渉やタンポンにより刺激を受けて弱い表皮が膣内に露出している状態になっています。血管がすけて見えるほど表皮が薄いため、浸出液や分泌液の分泌も盛んなのでおりものが増えます。
腟部びらんは病気ではなく、多くの女性に見られるものです。生理の周期によってもホルモンの影響で腟部の細胞の境界線は腟部に出たり頸部に入ったりと移動し続けます。成人女性の80%の女性がびらんがあるとも言われているほどです。
表皮が薄いため、性交渉で出血しやすいこともあり、子宮頸癌の症状ととても類似するということ、そしてその弱い表皮にはHPVが感染しやすいので子宮頸がんを起こしやすいことがあるので、腟部びらんであっても子宮頸がんの検査をすることをお勧めします。
子宮筋腫
子宮筋腫ができるとその筋腫が子宮内膜内や卵管などに出っ張り、炎症を起こすこともあります。そうすると、やはり組織の炎症による分泌物が増えてしまうのです。場所によっては出血もあります。
子宮筋腫の場所によっては月経不順や不妊を起こすこともあるので、診断しておくことは大切でしょう。
クラミジア
性感染症のクラミジアによって起こる頸管炎でもその他の炎症同様に、分泌物の分泌が盛んになります。クラミジアが卵管まで達してしまうと、卵管を覆っている毛(繊毛)が抜けてしまうのが特徴的です。
そうすると、不妊もしくは子宮外妊娠を起こしやすくなり、卵管で着床してしまった子宮外妊娠の痛みはかなり強いものです。
また、クラミジアは腹腔内にも広がり炎症や肝炎も起こすこともあるので、重症になって多く見られる症状が腹痛です。でも、腹痛を感じる頃にはかなり悪化していて、気を失ってしまうほどの痛みの場合もあるそうです。
大量のおりもので腹痛を伴うもの
今回4つ、おりものが大量に出てしまう可能性のある疾患をあげましたが、そのうち腹痛を伴う可能性のあるものは子宮頸がん、子宮筋腫、クラミジアです。
子宮頸がん
子宮腟部びらん子宮筋腫
クラミジア
どれも初期症状は乏しいけれど、重症化してしまうと怖い疾患ばかりです。
腹痛を伴う大量のおりものは要検査!
大量のおりものは体があなたに何かを精一杯伝えようとしているんですね。大量のおりものが出る原因は今回挙げた4つ以上にもまだまだあります。カンジダや細菌性膣症など命には関わらない病状であることの場合もあります。でも、これだけ大変な体からのSOSの可能性もあるのです。一度検査をしておくのはマストだと思います。
病院に行くのが恥ずかしかったら、まずアイラボおすすめの検査をしてみるのもいいかもしれないですね。何かが見つかれば、病院に行ってその治療をすればいい。でも、もし何も見つからなかったら、、、それでもあなたの体は何かを伝えようとしているので、勇気を振り絞って病院を受診しましょう。
子宮筋腫かもしれない、子宮体がんの可能性だってあります。郵送検査からでもいい、原因がはっきりわかるまではしっかりと検査をして、原因がわかったら症状がしっかりなくなって、原因が取り除かれるまでしっかりと治療をしましょう。
不安なこと、わからないことがあったら、私たちはいつでもここにいます。無料電話相談をお気軽にご利用くださいね。
おすすめの検査キット
こちらの記事を読んで気になった方へのおすすめ検査キットはこちらです。
自宅でご自身で採取出来、病院に行けなくても安心して検査が受けられます。
記事監修
尾野 緑
保健学博士、臨床検査技師、細胞検査士、国際細胞検査士
杏林大学にて臨床検査技師、細胞検査士の資格を取得後、さらに細胞検査学を学ぶために大学院修士・博士を取得。
その後アイ・ラボの検査技師となり、日本性感染症学会認定相談士の資格を活かし専門家として皆様をサポートしています。