生理前に眠い だるさ、イライラなどPMS(生理前症候群)は本当に辛く、でも理解してもらえず女性にとって深刻な問題です。
PMSがつらいよね、というママさんたちとの会話に
「じゃあ生理について子供たちにちゃんと教えて、理解してもらえたら楽になるんじゃない?」
という提案してみたら、思いがけない返事。
「だって、生理が悪いものだと思うんじゃないかと。ママを鬼にさせる悪いもの。だから今辛いのは生理だからだって、なかなか言えない。」
そんな会話から、性教育という意味も含め子供に生理についてどう伝えていけばいいのかとい考えさせられたので、今日は我が家でできている生理のイメージ像をシェアしようと思います。
ちなみに、今回はよくある「生理とは」の話ではなく、生理の本当の敵は誰なのか、生理というモンスターとどうみんなで向き合うのかという目線のストーリーとして書いています。客観的にイメージしながら是非読んでみてくださいね。
目次
生理はドラクエでいうと魔法を使うモンスター
私の中で、生理はドラクエに出てくる魔法を使うモンスターなのです。そして私の周りにいる家族や身近な友達や職場の仲間は私のパーティ。みんなでモンスターと戦うのです。
生理を毎月迎える女性の周期はホルモンによってコントロールされています。大事な試験の日でも、彼とお泊まりデートの日でも、そのモンスターは容赦なしに目の前に現れます。自分でコントロールしたくても、ホルモンは勝手に放出され、体を支配するのです。
うわ、今ここでこの敵はやだ!!と思っても、出会ってしまったら仕方ない、戦うしかないのですよね。女性はいつもそんな敵と戦っているのです。
生理前に眠い、だるい、イライラするのは魔法のせい
生理がくるホルモンはとても強い魔法使い。まだこちらが気がつく前に、遠くから魔法をかけてきます。これから生理の本番がくる前に、眠らされてしまったり、動けなくされてしまう魔法や混乱の魔法をかけてきます。
PMS真っ只中の女性は、自分がホルモンにコントロールされてしまっていることに気がついていないのではないのです。わかっていても、精一杯抜け出そうとしても、どうしてもコントロールできない部分があるのです。
そこで頼りになるのがすぐ隣にいる仲間ですよね。それぞれの得意なことを生かして、モンスターの注目を私から解除して攻撃の的になってくれる人、モンスターにダメージを与える人、そして私を目覚めさせたり回復させたりサポートしてくれる人。それがすぐ隣にいる家族や仲間の役割。
生理が始まり本格的に戦闘開始
さあ、戦闘態勢が整い本格的に戦闘開始。この生理モンスターはどうしても私が気に入らないらしく、やっぱり私を攻撃してきて私は血だらけのフラフラ。
それでも私もチームの一員として、一生懸命戦いますよ。仕事もこなすし、家事も育児もいつも通りできるだけする。ご飯だって作りますよ!
だけど、負けじと私の盾になってくれる人、私をサポートしてくれる人がいないと、私は力尽きてしまう可能性もあるのです。だから、仲間のサポートが必要なのです。
生理、本当の敵は誰?
ドラクエで仲間が攻撃されたら、「なんで攻撃されてるんだよ!」と仲間割れなんかしないですよね?混乱の魔法をかけられてしまったら、魔法のせいで仲間割れしてるんだと素直に思いますよね?そして、精一杯その仲間を守りながら、みんなで力を合わせて敵を倒しますよね。
本当の敵は生理前で眠かったり、イラついてる私ではなくホルモンというモンスターということに気がついて!!
そのことに気がついてくれるだけで、自然にできることが見えてくると思います。理解してもらえているということだけでも、生理と戦っている女性は救われるのです。
昨日アメリカ大統領に就任したバイデン大統領もスピーチで言っていましたが、「ほんの一瞬でも、その相手の立場に立ってみること、そこから見えている世界を感じてみること、それがどれだけ大切なことか。」ということですよね。
「自分でおやつ食べるから、ママ横になってていいよ。」
「夕飯の片付けは俺がしておくから。」
敵が誰なのかと正しく認識できることで、そんな言葉が自然に生まれてくるのではないかなと思います。そして、そんな優しさを感じたら、私たち女性だって
「さて、元気になったから助けてくれたみんなのために頑張るぞ!」
って、自然に思えて、世の中が優しい輪で包まれていくといいなと思います。
生理前に眠いのは魔法をかけられてるからのまとめ
私は性教育は避妊やセックスに関することだけではないと思っています。性の違いによる違いを肉体的なことだけでなく、精神的なことを含めおたがい本当に理解していくことも大切な性の認識だと思います。
そして、PMSや生理で辛い女性を煙たがる、面倒くさがる習慣があるのも事実です。
「周りにいる人 VS PMS女性」ではなく、「人間 VS 生理」 です。
だから、今回のドラクエに乗せたストーリーで、生理という敵がPMSでイライラしている女性ではなく、ホルモンというモンスターなんだということ。一番攻撃を受けているのは張本人の女性で、魔法によって混乱して苦しんでいるのは仲間の一人なんだということ。その敵に立ち向かうためには隣にいる仲間のサポートが必要で、そしてそれはドラクエの世界では当たり前のことなんだ、ということが、子供たちの目にも少しでも映ってくれたらいいなと思います。
それも、立派な性教育の一つだと信じています。
PMSや生理で眠い、辛いお母さんは鬼なんかじゃない。一生懸命仲間を守って戦っている戦士です。それは子供でも理解していいこと、たとえ男子でも。一人で戦わなくていい、仲間に助けてもらっていいんだよ。
記事監修
もかちゃん
臨床検査技師、細胞検査士、国際細胞検査士
国際細胞検査士の資格を活かし、日本とアメリカにて検査士として長年勤務。
海外の事情も知るからこそ出来る、日本とアメリカの子宮頸がんや性病に関する知識・医療体制の違いや性教育の違いについてなど、幅広く情報を発信しています。