検査士ダイヤリー

クラミジアの封入体を星雲状と命名

酵素抗体法という当時最新の技術を用いてクラミジアに感染した細胞の形態を明らかにすることができたことを前2つの記事で紹介しました。

1982年、「細胞診における酵素抗体法の応用に関する基礎的研究」と言う論文を日本臨床細胞学会に投稿してから3年後のことでした。

細胞診への応用は、陰性コントロールをとれないことから不向きとされていた方法ですが、免疫反応前にウサギの血清をかけておくことで、いわゆる非特異的反応をかなり抑えることができたことが決め手になりました。

初めて顕微鏡下でクラミジアの封入体を見たときは、それがクラミジアの封入体とはほとんど考えてはいなかったのですが、モノクローン抗体でもGupta先生が言うCoccoid bodyが全く染まらないことから、少しずつ「それ以外の構造物ではないか?」・・・との疑いの念を持ち始めていたことも事実です。

研究とはそんなものかも知れません。ただただ、パパにコロウ標本でクラミジアの診断をしたいという思いは人一倍あったと思います。執念みたいなものだと思います。「血液型がO型なのに、よくそんなことを何年もやっているなー」・・・と言われましたが、いやいや、O型は結構繊細で飽きっぽくないですよ。

さて、せっかく発見したクラミジアの封入体に、何か名前をつけてくれようか・・・

最初の印象は、“細かい星がたくさんある中にひときわ大きな星が点在する様に見えました。

世界中の人が連想できる名前がいい・・・

宇宙や星であればと考え、

銀河Galaxy?・・・と思ったが、“銀河状封入体”?・・・いまいち。

星雲の形容詞はNebular(星雲状の)・・・星雲状封入体 Nebular inclusion なんとなく響きもいい。

そんなことで、星雲状封入体と命名しました。

その後、多くの論文や著書に引用されるようになり、時には

 Nebular patternとも表現されています。

近いうちに、命名のもとになった写真をお見せします。

 

BAC7BDE9A4CE

 

 この写真が私が最初に遭遇した

星雲状封入体です。

さて、どこにクラミジアがいるのかわかりますか?

ヒント

細かい顆粒状の中にやや大きな顆粒が混じっている。

それらの顆粒は、青っぽく染まっています。

3か所に星雲状封入体が見られます。

 

この時、クラミジアとは思っていませんでした。

 

正解は下の写真で茶色に染まっているところです。

 

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研究って  楽しい!

 

 

 

 

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